首の座りも、はいはいも順調で、ミルクも人一倍飲み何の心配もなく育っているかのように見えた真弘でした。

私は、どこの母親もするように、絵本やおもちゃを買い与えたり、天気の良い日は公園にも連れて行ったりしました。

ところが、絵本を見せても全く興味を示さず、電話帳や新聞の広告を好んで見たり・・・。
おもちゃを見せても、それより水遊びが好きで、時間さえあれば台所で水遊びをしたり・・・。
公園に連れて行っても、決して子供達の中には入らず、私の側でただじっと遠くを眺めていました。

我が家では、朝一番に新聞を見るのは、私でも主人でもなく真弘でした。

そして、そんな我が子を私はただ『変わった子』と、笑って見ていたのです。