紹介状を持って、こども病院に行った。
先生が、30分ほど真弘といろんなやりとりをした後に、何も聞かされることなく1通の紹介状を手渡された。

(また・・・?)

封筒の表には、【心身障害者福祉センター】と、書かれてあった。
名前さえ初めて聞く私に、ここがどういう所なのかわかるはずもなく、とにかく言われたとおり、真弘を連れて行く事にした。

係りの人に案内された部屋に入ってみると、真弘と同じ位の子供と、お母さんたちが何やら楽しそうに遊んでいる・・・。
でも、ようく見ると、何か様子がおかしい・・・。

一通り見学したあと、担任の指導員と言う人と面談をした。
サザンの原坊にそっくりな人だった。

原坊と話をしていくうちに、初めて知った。

《自閉傾向を伴う知的障害児》

そしてここは、就学前の障害児が母親と一緒に通って訓練をする場所・・・。

それからは、どうやって家まで帰ったのか、全く記憶がなく玄関に入った瞬間にしゃがみ込んで、わんわんと声をあげて泣いた。

どのくらい時間がたっただろう気が付くと、顔がKO負けしたボクサーのように腫れ上がっていた。

(どうしてこんな事になったんだろう・・・?)
(何が原因なんだろう・・・?)
(薬も飲まなかった・・タバコもやめていた・・)

いくら考えても理由がわからず、ただボーっと無邪気に遊んでいる真弘の変わった行動を眺めていた。

そして、この日から世にも奇妙な本当にあった、ある意味こわ~い話しの始まり始まり・・・なのです。